「たくさん借りて、ゆっくり読んでもらえたら」とPRする図書館職員=松川村図書館で |
新型コロナウイルス感染が拡大する中、県内の一部の公立図書館は貸出冊数を増やす「特別貸し出し」の対応を始めた。学校が休みの間、人混みに出掛けることを控え、家で読書をして過ごしてもらうのが狙い。一度に多くの本を借りられることで図書館に来る回数を減らせるため、利用者の安心にもつながるという。
松川村図書館は二十九日、本の貸出冊数に制限をなくす「持てるだけ貸し出し」を始めた。普段は五冊までとしている貸出冊数を無制限とし、期間も二週間から三週間に延ばした。DVDやCDはこれまで通り三本までとする。子どもに限らず利用者全員が対象で、感染拡大が収束するまで続ける。
家族で来館した松川小学校二年の平林結香さん(8つ)は物語など七冊を抱え、「学校が休みになるのはさみしいけど、本をたくさん読みたい」。母親(32)は「休校で子どもが家で過ごす時間が増えるが、テレビばかり見せてもいけないので、本をたくさん借りられるのはとても助かる」と笑顔を浮かべた。
棟田聖子館長は「大変な事態だが、公共図書館としてできることを模索したい」と話した。
塩尻市立図書館も同日、本館と広丘図書館、分館で特別貸し出しを開始。通常は一人十五冊までの貸出冊数を倍増させ、三十冊まで借りられるようにした。
貸出期間も通常の二週間から四週間に延長した。
当面の間実施する予定で、担当者は「さっそく三十冊借りていく人もいた。ぜひ利用してほしい」と呼び掛けていた。
(日下部弘太、一ノ瀬千広)
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March 01, 2020 at 03:06AM
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本たくさん貸します 一部公立図書館、外出自粛に備え - 中日新聞
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