新型コロナウイルスの感染が拡大するにつれ、感染症を扱った書籍への関心が高まっている。約70年前に、フランスの文豪アルベール・カミュが著した長編小説「ペスト」が約15万部増刷され、神戸の書店でも感染症関連の出版物が売れ筋に浮上した。現在と同様に、感染症との困難な闘いが描かれた過去の「名著」が脚光を浴びているという。
神戸市中央区の「ジュンク堂書店三宮店」には、入り口近くの話題作のコーナーに、感染症をテーマにした文庫や新書などが平積みされている。
同店によると、一番売れているのは、1947年に発表されたカミュの代表作「ペスト」。ペストがまん延し、封鎖されたアルジェリアの港町を舞台に、危機的な状況に立ち向かう医師や市民らの姿を描く。
店では1日に10冊前後が売れており、売り場担当者は「今、国内で大人気の作家たちと同じくらいの反響」と驚く。今月、政府の緊急事態宣言が現実味を帯びると、急激に売り上げが伸び、3月29日~4月4日の週間販売数が同店の文庫部門で1位になった。
全国でも「ペスト」は注目され、新潮文庫版は今年、国内で感染が広がった2月以降に計7回、15万4千部を増刷。100万部を突破し、累計約104万部となった。
また、見直されている著作はほかにも。同店では、歴史の教科書でも登場し、やはり欧州でのペストの流行を取り扱った14世紀の古典「デカメロン」(ボッカチオ著)が、店頭で一時完売した。同店によると、感染症関連では数十年前に出版された新書などを含め、硬軟関係なく売れ行きは好調で、出版社側からの売り込みも増えているという。
同店で「ペスト」の文庫を購入した40代の男性介護士は「日本は物語の舞台と似た状況。何かヒントを得られないかと思った」と話した。外出の自粛要請のため自宅で過ごす時間が増える中、名著のリバイバル(再評価)はしばらく続きそうだ。
同店は18、19日は臨時休業し、20日に営業を再開する予定。(那谷享平)
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April 17, 2020 at 01:00PM
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コロナ禍、関心高まる感染症の本 カミュ「ペスト」反響 - 神戸新聞
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