GWに入りましたが、今年は“おうちで過ごす”のが正解です。
「時間はあるし、本でも読もう」と思っている人も多いはず。どうせなら、“読み出したら止まらない、家にいたくなる本”を読みたいと思いませんか?
今回は、読書男子・わちゅ~さん(Thinking Dogs)に、恋愛小説からミステリー、ノンフィクションまで、“読み出したら止まらない! ドハマリ本”を選んでもらいました。
“おうち読書”の参考に、さっそくチェックしてみましょう!
◆読み終わるまで出られません! ドハマリ本10
●スペクタクル・ファンタジー好きの人に
『新世界より』 貴志祐介
「舞台は1000年後の日本。“呪力”と呼ばれる超能力を手にした人類は、バケネズミを使役しながら生活しています。主人公・渡辺早季が語り手となり、36歳の彼女が書いた手記という体裁で物語が進行。アニメ化もされています。
ズバリ、僕が読んできた小説の中で一番好きな作品です。
上・中・下巻合わせて1,000ページを超える超大作であるにもかかわらず、おもしろすぎるためあっという間に読み終えてしまいました。サイエンス・ファンタジーに属していますが、冒険小説やミステリー、サスペンス、ホラーといったあらゆる要素が詰め込まれており、読み応え満点。世界観もストーリーも、何から何まで魅力的! 絶対に読んで欲しい一冊です」(コメントはちゅ~さん談。以下同)
●とろけるような情熱的な恋がしたい人に
『サヨナライツカ』 辻仁成
「1975年のタイ・バンコク。日本に住む婚約者との挙式を数ヵ月後に控え、海外勤務を順調にこなす豊。ふとしたきっかけで出会った謎の美女・沓子がある日突然マンションを訪れ、ふたりはそのまま体の関係を結んでしまいます。背徳感にあふれながらも刺激的な恋に溺れていく豊。
ふたりの女性の間で揺れ動く様子が、非常に生々しく描かれています。中山美穂さん主演、西島秀俊さん、石田ゆり子さん共演で映画化もされました。
異国の地で育む、淡く切ない恋物語。死ぬまでに一度でいいから、こんな熱く狂おしい恋がしてみたい! 今作は、“僕の好きな恋愛小説ランキング”不動の1位として君臨中です」
●忍者のカッコよさを存分に味わいたい人に
『忍びの国』 和田竜
忍びの国(新潮文庫)
「織田信雄(信長の次男)が引き起こす第一次天正伊賀の乱の前後が描かれています。
主人公は、伊賀国一の腕を誇る忍び・無門。圧倒的な実力を持ちながら無類の怠け者の彼に、美人で気位が高い女房・お国は「稼ぎがよくなるまで夫婦にならない」と文句を言っています。ある日、無門は金銭の褒美を目当てにとある伊賀者を殺めます。この事件が、史上に残る大戦へと発展することに……。大野智さん主演、石原さとみさん共演で映画化。
読みやすくて泣ける歴史小説。僕の中の歴史小説に対する堅苦しいイメージを払拭してくれた一冊でもあります。とにかくストーリーが素晴らしく、笑えるシーンもあれば泣けるシーンもあるというエンタメ感満載な内容。忍びのスリルや戦の迫力だって味わえます。号泣必至!」
●バトルロワイアルのような、迫りくる恐怖を味わいたい人に
『クリムゾンの迷宮』 貴志祐介
「ある日、まったく見覚えのない場所で目を覚ました藤木芳彦。眼前に広がるのは、雨に濡れ、深紅に染まった奇岩と峡谷。記憶喪失なのか、それとも……?
見渡す限りの荒野で繰り広げられる、スリル満点のサバイバルを描いた作品です。
逃げ出せない恐怖。いつ襲われるかもわからないまま過ごす緊張感。疑心暗鬼にかられ、徐々に崩壊していく精神。追い込まれた人間の心理描写がすさまじく、読む手が止まらなくなります。夜更かし注意!」
●殺人犯と警察の緊迫したバトルを楽しみたい人に
『犯人に告ぐ』 雫井脩介
犯人に告ぐ 上 (双葉文庫)
「神奈川県で発生した連続幼児誘拐殺人事件。難航する捜査を打開するために県警上層部が出した策は、マスコミを通じて目撃情報を集めると共に、犯人に直接呼びかける“劇場型捜査”。捜査責任者に抜擢された刑事・巻島史彦は、ニュース番組に出演し捜査を試みるものの、思うような成果は出ず。誰もが失敗かと思い始めていたとき、「バッドマン」を名乗る犯人から手紙が届き、事件は思わぬ展開へ……。
サスペンス色の強い作品です。目まぐるしい展開にドキドキが止まりません!
気持ちが昂ぶって眠れなくなる恐れがありますので、本作も深夜に読むのは避けたほうが賢明です」
◆「この本は、一切の予備知識なく読んでほしい」
●至高の頭脳戦を味わいたい人に
『容疑者Xの献身』 東野圭吾
容疑者Xの献身 (文春文庫)
「天才数学者・石神は、窮地に陥った隣人親娘を救うため、完全犯罪を企みます。しかし、旧友である天才物理学者・湯川が彼の前に立ちはだかり……。命がけの犯罪は、暴かれてしまうのか? 福山雅治さん主演、堤真一さん共演で映画化。
泣けるミステリーの決定版! 福山雅治さん演ずる湯川教授でお馴染みの「ガリレオ」シリーズ3作目。天才物理学者・湯川と天才数学者・石神による高度な頭脳戦が描かれています。愛する人のために石神が企てた完全犯罪を、湯川が解き明かしていくという倒叙ミステリーとなっており、ドキドキの臨場感が味わえます。ボロ泣き不可避。切なすぎて胸が苦しい。東野圭吾さんの作品にハズレなし!」
●手に汗握る攻防戦を味わいたい人に
『ホワイトアウト』真保裕一
「雪山のダムを舞台に繰り広げられる、緊迫のアクションサスペンス。厳冬期のある日。新潟県にある巨大なダムを謎の武装グループが占拠し、政府に50億円を要求。拒否した場合は人質を殺害し、ダムを破壊すると警告します。タイムリミットは24時間。そんな中、唯一人質を免れた職員・富樫が、荒れ狂う吹雪のなか単身でダムへと乗り込み……! 織田裕二さん主演で映画化。
雪山の恐ろしさやダム内の緊迫した空気、スピード感満載の戦闘シーンなど、圧倒的な描写力で釘付けになります。臨場感あふれる攻防に、目が離せなくなるはず!」
●“多重人格”の真実を知りたい人に
『24人のビリー・ミリガン』 ダニエル・キイス
「24の人格を持つ青年、ビリー・ミリガンについて書かれた傑作ノンフィクション。ビリー本人へのインタビュー、関係者の証言、裁判記録等をもとに書かれ、世に多重人格の存在を知らしめたベストセラーです。
1977年、オハイオ州で連続レイプ犯として逮捕されたビリー・ミリガン、22歳。犯行当時の記憶がなく、取り調べに対する言動もあやふや。実はこの事件、彼の中に潜む別人格のしわざだったのです。本作には事件の顛末はもちろんのこと、なぜ多重人格者となってしまったのか、周囲の人たちはどのようにして多重人格者だと突き止めたのかといった真実が克明に描かれています。
物語としても十二分に興味深く、サスペンスのようなドキドキ感、ミステリーのような衝撃展開など読み応えバツグンの一冊です」
●心温まる素敵な物語が読みたい人に
『スロウハイツの神様』 辻村深月
スロウハイツの神様(上) (講談社文庫)
「共同生活をする若きクリエイターたちの物語です。新人脚本家・赤羽環は、とある事情で手に入れたアパートを“スロウハイツ”と名付け、オーナーになりますが……。
漫画家や小説家、画家、映画監督といった仲間たちが刺激し合いながら仕事に励むさまは、現代版トキワ荘のよう。本作は上下巻に分かれており、下巻のすさまじい伏線回収っぷりに感動すること間違いなし! もうホントに泣けます。恋愛、友情、心の葛藤、それぞれが見事に絡み合っており、もはや涙なしでは読めません」
●アゴが外れるほどの衝撃を味わいたい人に
『しあわせの書 迷探偵ヨギ ガンジーの心霊術』 泡坂妻夫
しあわせの書―迷探偵ヨギガンジーの心霊術 (新潮文庫)
「僕が過去一衝撃を受けた至高のミステリーです。この作品に関しては一切の予備知識がない状態で読んでいただきたいため、敢えて内容はご紹介いたしません。
読んだ人だけが味わえる感動が待っています。なお、本作は電子書籍化が不可能だと言われています。読めばその理由がわかるはず。この衝撃をぜひとも体感していただきたい!」
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おもしろい本に出会うと、時を忘れて夢中になってしまいますよね。
“夢中”といえば、Thinking Dogsの新曲「Heavenly ideas」は、アニメ作りに夢中な女子高生たちのドラマ「映像研には手を出すな!」の主題歌になっています。
わちゅ~さんに、新曲の聴きどころを伺いました。
「ドラマ『映像研には手を出すな!』の世界観ともリンクする歌詞やフレーズが、視聴者をカオスの世界へと導きます! 終始繰り返されるリフ、暴れまくるギターソロやベースソロ、ド頭から畳みかけるドラム、脳天突き刺すハスキーボイスなど聴きどころ満載。シンプル且つ無骨なサウンドで、バンドの勢いを全面に押し出した一曲です。演奏シーンのみで構成されたミュージックビデオも必見です!」
本の世界に遊び、パワフルなサウンドを楽しんで、“おうち時間”を元気に過ごしたいものですね!
【わちゅ~】
男子4人で一軒家に暮らすTSUBASA、わちゅ~(B)、Jun(G)、大輝(Dr.)からなるロックバンド・Thinking Dogsのベース。本のコンシェルジュ“ホンシェルジュ”としても活躍し、書評やレビューを手掛ける。ドラマ『映像研には手を出すな!』の主題歌「Heavenly ideas」が好評配信中。
<文/みきーる>
【みきーる】ジャニヲタ・エバンジェリスト。メンタルケアカウンセラーⓇ。女子マインド学研究家。応援歴20年超のジャニーズファン。女心を知って楽しく生きるためのライフハック“女子マインド学”を提唱。著書に『ジャニ活を100倍楽しむ本!』(青春出版社)『「戦力外女子」の生きる道』他。Twitterアカウント:@mikiru、公式ブログ:『ジャニヲタ刑事!』
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May 02, 2020 at 02:18PM
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