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こどもの本総選挙 読書への意欲育成に効果 | 論説 | 福井新聞ONLINE - 福井新聞

読書への意欲育成に効果

2020年5月30日 午前7時30分

 【論説】全国の小学生が好きな1冊を選んで参加した「小学生がえらぶ!“こどもの本”総選挙」の結果が発表された。子どもたちが読みたい本を探す手掛かりとなるイベントとして、今後の発展を期待したい。

 「総選挙」は2018年の初回、ポプラ社が実施して話題となった。2回目の今回からは児童書の版元の有志が立ち上げたNPO法人が運営に当たり、約25万3千人の児童が昨年11月~今年1月に「一番好きな本」の題名を郵送や公式サイトを通じて投票した。子どもたちの好みがストレートに表れる方式と言える。

 1位を獲得したのは「ざんねんないきもの事典」。動物たちが進化した結果、なぜかちょっと残念な感じになってしまった一面を紹介して多くの子どもたちに支持された。前回の最初の総選挙でも1位で、根強い人気を誇っている。

 2位の「あるかしら書店」と3位の「りんごかもしれない」も前回と同じ順位で、両方ともヨシタケシンスケさんの本だった。「あるかしら書店」は「月明かりの下でしか読めない本」などユニークな本をそろえた書店の話で子どもたちの心をとらえた。ヨシタケさんは前回「描いてきたことが間違っていなかったと勇気づけられた」と喜んでいて、作者の励みにもなっている。

 「あるかしら書店」に投票した小学6年生は結果を見て「『ざんねんないきもの事典』も読んでみたい」と興味の幅を広げた様子。1位の本を選んだ5年生の児童は、新型コロナウイルスの影響による休校が終わってから「学校で本をたくさん読みたい」と話したという。発表がちょうど休校期間と重なったが子どもたちの関心は高く、今後の読書に対する意欲が高まるきっかけにもなったようだ。

 普段は外遊びが好きという別の6年生は「以前、インフルエンザで学校を休む間に読書したのがきっかけで本を読むようになりました」。今回の休校でも同様に読書に目覚めた子どもは多いのではないだろうか。

 アンバサダーを務めた芥川賞作家でお笑い芸人の又吉直樹さんは「本を読むといろんな出会いがあり、人にも興味が持てるし、自分のことも知ることができる。どんどん面白い本を探していってほしい」と効能を語った。

 子どもたちの活字離れ、本離れが言われるが、この総選挙の様子を見ると、「本好き」の顔を数多くのぞかせてくれて心強い。日ごろはあまり読まないジャンルの本にもどんどん手を伸ばしていってほしい。

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