日本からは23年ぶりの肉眼大彗星?
ネオワイズ彗星(C/2020 F3)は、3月27日(世界時)にNASAの地球近傍天体広域赤外線探査衛星「NEOWISE : Near-Earth Object Wide-field Infrared Survey Explorer)」により発見されました。発見当時は17等級とあまり話題になりませんでしたが、4月には急激に光度が上がり、7月3日(世界時)に約4,400万kmまで太陽に最接近する前後には1等級まで明るくなり、しだいに彗星本体からのガスや塵の放出量も増え、7月5日以降は、明け方の北東の低空で2本の尾を伸ばすその姿が世界各地で観測され話題となりました。
7月15日前後からは、夕方の北西の空に日没後に姿を現し、梅雨空の合間から時折その姿が目撃されるようになりました。北半球にある日本においては、肉眼で誰でもが尾を楽しめる大彗星は実に23年ぶり、1997年のヘール・ボップ彗星(C/1995 O1)以来との声もあります。
ネオワイズ彗星の見つけ方
すでにネオワイズ彗星は太陽から遠ざかりつつあります。このため彗星の明るさや尾の見事さは次第に衰えていきます。7月19日の夕方に観測したところ、すでに全光度で2等級台と下がりつつありますので、空の暗い所で澄んだ夜空という好条件でしたら、目のよい人なら肉眼で捉えることも可能ですが、なるべく双眼鏡か低倍率の望遠鏡(付属のファインダーでも可)を用いて探すことをお勧めします。
日没後30分以降して、空が少しずつ暗くなり始めたと感じたら、北西の空、北斗七星の近くを探してみましょう。7月22日の場合、日の入り1時間後のネオワイズ彗星の高度(地平線からの高さ)が約25度。北西の空を正面に向いて、腕を一杯に伸ばして拳骨を作ったら、目の高さから拳骨2個半分の高さのあたりを双眼鏡か低倍率の望遠鏡で探してみましょう。空が次第に暗くなってきて、北斗七星の星ぼし(ほとんどが2等星)が見えだしたら、その星ぼしを頼りに探すのがよいでしょう。ただし、彗星は同じ2等-3等級でもぼぉと広がっているため、北斗七星よりも見た目はずっと暗く感じることでしょう。尾は右上側に伸びています。イオンの尾とダストの尾の2種類の尾が写真には写りますが、濃く広いダストの尾が肉眼か双眼鏡で確認出来ることでしょう。
ネオワイズ彗星の軌道(通り道)は、放物線にごく近いとてもつぶれた楕円軌道で、地球の通り道(黄道)を南から北に横切っています。このため、北半球に住む私たちにとっては観測しやすい好条件の彗星となりました。ネオワイズ彗星が次に太陽に近づくのは5000年以上も先のことです。7月3日に近日点を通過したため、いまはすでに太陽から次第に離れています。このため、日を追ってその明るさが下がっていきます。日本各地では梅雨の曇天・雨天続きのため、北海道や沖縄を除くと多くのところで、せっかくの大彗星ながら今までは観察する機会が少なかったことでしょう。夕方、北西の空に晴れ間が広がりそうな日は是非、ネオワイズ彗星を見ることに挑戦していただければと思います。
参照サイト:
国立天文台星空情報「ネオワイズ彗星が明るい」
国立天文台「彗星とはどのような天体か」
"空" - Google ニュース
July 22, 2020 at 12:45PM
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梅雨空の向こうに美しき天空の訪問者「ネオワイズ彗星」(縣秀彦) - Yahoo!ニュース - Yahoo!ニュース
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