街の空を覆う"黒い影"…よく見るとその正体は「トンボ」しかもほとんど"つがい"状態 大発生のワケとは - FNNプライムオンライン

北海道文化放送

地域

2020年8月22日 土曜 午前11:00

空を覆う黒い影　その正体は

　空一面を覆いつくすかのような無数の黒い影。

　8月17日、北海道江別市で撮影されました。目撃した人は。

鳥ではなく、大量のトンボ

　撮影者（アイオラ桃さん）：「何か黒い影がたくさん映るな、鳥かなと思って上を見上げたんですよね。そしたら大量のトンボだったんです。北から南に向かっていました。とにかく広範囲で、約1万匹は飛んでいたと思う」

　鳥かと思ったら、実は大量のトンボでした。そして、そのトンボをよく見てみると…。

ほとんどが"つがい"

　撮影者（アイオラ桃さん）：「全部"つがい"だったんですよ。見たことなくて、こんな状況。すごくびっくりしました。ちょっと怖かったですね」

　トンボの大量発生はいったい何を意味するのでしょうか。

トンボ大発生のワケは

　トンボの大量発生はいったい何を意味するのでしょうか。

　トンボの生態に詳しい、日本トンボ学会会員の横山透さんは。

正体は「アキアカネ」

　日本トンボ学会会員 横山 透さん：「アキアカネだと思います。アキアカネは習性的に7月下旬に羽化して一度山に登るんです。（体が）赤くなって、涼しくなった8月下旬から9月にかけて山から下りてくるんです」

"つがい"のトンボ 実は…

　横山さんによりますと、この時期のアキアカネは、たいてい"つがい"で飛んでいるとのこと。

　日本トンボ学会会員 横山 透さん：「"つがい"で飛んでいるのは交尾しているわけではないんです。2匹連なっているのは、オスがメスを確保している状態なんです。水辺に行き、交尾して産卵させる。朝大量に集まっているメスをみつけて、引っ張って移動するんですよ」

　トンボの生態について、こう説明する横山さん。そして、大量のトンボが目撃されたことは、実は喜ばしいことだと言います。

　日本トンボ学会会員 横山 透さん：「最近では大群が見られていないので、習性などを知らなければ珍しいなと思うかもしれないですね。トンボは蚊とか害虫を食べてくれる虫なので、大発生しても問題ないんです。トンボがたくさんいるとわかって良かったと思う。（トンボが大量にいるということは）水環境が良いということですから」

　大量のトンボは、豊かな自然環境が存在する証だとのこと。都会の片隅でつがいのトンボを見つけたら、ちょっと安心できるかもしれません。

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"空" - Google ニュース
August 22, 2020 at 09:00AM
https://www.fnn.jp/articles/-/76656

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