2019年の8月8日、西武対楽天戦の6回裏。打席に立ったのは西武の8番・中田祥多(29歳)。ツーストライクから楽天の2番手・ブセニッツが投じたのは高めの変化球。中田が迷わず振り抜いた打球は痛烈なライナーとなり、一二塁間を鮮やかに抜いた。
この日は両球団合わせて16人の投手がマウンドに上がり、合計26本のヒットが飛び交った延長11回の乱打戦。その中で打点に絡んだわけでもない中田のヒットは、別段目立つものではなかった。
だが、この一本には特別な意味があった。なぜなら、中田にとってプロ入りして12年目にして、初めて放ったヒットだったからだ。同時に、野手として「史上もっとも遅い初ヒット」のプロ野球記録でもある。そして、最初で最後のこのヒットを花道に、中田は19年のオフに戦力外通告を受け、ユニフォームを脱いだ。
プロ野球は、仮にドラフト上位で入団しても、結果が出なければ2~3年でクビを切られる厳しい世界だ。仮に一軍でブレイクしても、安定した成績を残せず去っていく選手もたくさんいる。そんななか、 10年以上ヒットが出ず、特別な知名度があるわけでもない中田はなぜ、現役生活を続けることができたのか。その数奇なる野球人生を追った――。
高校球界屈指の強肩を買われて

「あの時代の西武の選手はみんな金髪でしたからね。このチーム、大丈夫なのかなと思いましたよ(笑)。当時の主力だった中島さん(宏之・現巨人)、片岡さん(治大・現巨人コーチ)、涌井さん(秀章・現楽天)、銀仁朗さん(炭谷・現巨人)。チームは強くて、金髪で、みんなすごい車に乗っていて、ここはどんな世界なんやって。ワクワクしかなかったです」
07年、鳴門工業から高校生ドラフト6巡目指名を受けた当時のことを尋ねると、中田は目を輝かせた。当時、中田が投手の球を受けてから2塁までの送球タイムは1.7秒台、プロの中でもトッププラスの数字だ。高校球界屈指の強肩捕手として、将来を期待される存在だった。
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January 01, 2020 at 04:00AM
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