
本を通じて「戦争反対」の思いを届けたい――。中東情勢が緊迫するなか、首都圏の書店が、こんな思いを込めたフェアを相次いで始めている。危機感を覚えて企画を考えた千葉県内の書店の店長の思いが、ツイッターを通じて広がっていった。
「NO WAR!」「合言葉はNO WAR」。千葉県佐倉市の商業施設3階にある「ときわ書房志津ステーションビル店」の売り場の一角に、赤地に白の文字で書かれたA4の紙2枚が貼られていた。店長の日野剛広さん(51)が急きょ、エクセルで作って印刷したものだ。
そばの棚には、「国境なき医師団」の看護師、白川優子さんが中東地域などでの活動をつづった「紛争地の看護師」、難民支援に尽力した故・緒方貞子さんの著書「共に生きるということ」など、中東情勢の現状や平和をテーマにした絵本や小説、ノンフィクション本など計約50冊が並ぶ。
日野さんがフェアを企画したのは、3日に米軍がイランのイスラム革命防衛隊のソレイマニ司令官を殺害したことがきっかけだ。「戦争が現実味を帯びてきた。『戦争反対』を形にして訴えなければ」。情報を集めながら書店としてできることを考え、思いついたのがフェアだった。7日の閉店間際から、約2時間かけて店内の本をかき集め、コーナーを設けた。
同日深夜、ツイッターに写真付きで投稿したところ、同業者から次々に共感の声が。8日に東京都荒川区の「くまざわ書店南千住店」で、9日には絵本を中心に販売する茨城県つくば市の「えほんやなずな」などでもフェアが始まった。同店主の藤田一美さん(58)は「戦争は子どもの安心・安全が脅かされる。ツイッターを見て、戦争は絶対だめだということを伝えないといけないと思った」。
思わぬ反響に、日野さんは「うれしい。押しつけの形ではなく、広がっていけば」と話す。
大学時代にときわ書房の書店でアルバイトを始め、卒業後にそのまま就職した日野さん。7年前に店長になってからは特に、書店員として何ができるかを考えてきた。「戦争はなぜいけないのか。戦争が起きたら、どんな被害が起きるのか。書店がそうした想像力を働かせる一助になれれば」。フェアは今後、本を入れ替えたり増やしたりして充実させるという。(八角健太)
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January 11, 2020 at 10:55AM
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「NO WAR」本通じて届けたい 書店のSNSに反響 - 朝日新聞
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