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本は"読む"から"聞く"へ Kindleで作るあなたの読書スタイル - ジョイキャリア

電子書籍市場は年々拡大しています。ところが、まだ電子書籍で本を読むのは一般的ではないかもしれません。電子書籍どころか、読書の時間さえ作れないと感じている社会人も多いのではないでしょうか。

今回は忙しいビジネスパーソンの読書のヒントを、池上彰さんと佐藤優さんの本から学んでみましょう。

日本人は読書をしない?!読解力の低下が話題に

読解力と読書量には関係がある

近年、読解力の低下が話題になっています

2018年にOECD(経済開発協力機構)が行った15歳を対象に行った調査では、日本の数学的リテラシーと科学的リテラシーは世界トップレベルにあるものの、読解力は前回の平均得点・順位から大幅に低下したと伝えられています。

日本の中学生は、「テキストの質と信ぴょう性を評価する問題」や、「自分の考えを他者に伝わるように根拠を示して説明する」ことが苦手だと評価されました。

この調査は15歳を対象に行ったものですが、その後大幅な教育内容の変更がない限り、ほぼそのまま社会人にも言い換えられるのではないでしょうか。

実際に文化庁の16歳以上を対象にした調査でも、1カ月の間にまったく読書をしない人が半数近くいることが分かっています。

ジャーナリストと作家に学ぶ読書術

プロから学べる技法は多い

そうはいっても「どうすればよいか分からない。」

そんな人のヒントになりそうなのは『僕らが毎日やっている最強の読み方』(池上彰、佐藤優、東洋経済新報社)です。

著者は、テレビの解説番組でおなじみのジャーナリスト池上彰さんと、月間300冊以上の本を読む作家の佐藤優さん。

「どうすれば、世の中の複雑なことを分かりやすく伝えられるのか」

「どうすれば大量の情報の中から必要なものを取り出し、意味のあるものとしてとらえられるのか」

という問題意識を持つ人に、ぜひおすすめしたい本です。以下に、重要と感じたポイントを紹介します。

読むことは手段であって、目的ではない
・ネットは上級者向けのメディア
・ネットが普及しても新聞の影響力がなくなることはない
・ネット情報の元ネタの多くは、新聞
どんなに新聞を読んでも、基礎的な知識に欠損があると、内容を正しく理解できない
・ニュースの裏側を理解するためには、歴史、宗教などの教養が欠かせない
物事を深く理解するためには書籍が有効。教科書や学習参考書も利用する
・忙しいビジネスパーソンこそ、校閲や編集を経たメディアの方が情報収集の効率がよい
・SNSはアウトプットの場にしよう
本はコスパがいい。迷ったら買おう

池上彰さんと佐藤優さんが普段行っている情報収集の仕方には、二人に共通するものもあれば、違いもありました。

一般的なビジネスパーソンが作家や解説者として活躍する二人のマネをするのは現実的ではない、と感じられるかもしれませんが、取り入れられる部分を取り入れ、自分のスタイルを作り上げていきましょう

紙の本を座って読むだけが読書じゃない

紙の本にこだわらなければ読書はいつでもできるように

この本は、筆者の読書スタイルに大きな影響を与えました。

取り入れているのはAmazonのKindleです。

Kindleはもともと「本をもっと簡単に手に入れられる世の中にしたい」というAmazon創業者ジェフ・ベゾスの強烈な思いから生まれました

アメリカは書籍が日本よりも高価で、1冊30ドル以上することがめずらしくありません。

ジェフ・ベゾスは「本の競争相手は別の本ではなく、ゲームやブログ、ウェブ記事になっていくだろう。」と考え、出版文化を守るために本を手に入れられる環境を整えてきたといいます。

数年前に比べると、日本版のKindleも種類が豊富になってきました。

電子書籍が便利なのは、読み上げ機能が使えることです。

座ってじっくりと本を読む時間はとれなくても、耳が空いている時間は結構あるでしょう。

駅までの道のり、満員電車の中、家事をしている時間、寝る前の時間など。

電子書籍とオーディオブックで自分の読書スタイルを作ろう

読書スタイルは”読む”から”聞く”へ

「読む」から「聞く」に読書スタイルを変えたことで、一時期ほとんど読書をしなくなってしまった筆者が再び読書を楽しめるようになりました。

いまではKindleとAudibleなどのオーディオブックを併用して読書を楽しんでいます。

実は、先ほどの池上彰さんと佐藤優さんの本はAudibleで、Kindle開発の話はKindleの本で“聞きました”。

読書は読解力を養う方法のひとつではありますが、楽しむことも同じくらい大切なことです。

読書のためのまとまった時間を作れないと感じている人は、読書スタイルを変えればできるかもしれません。

自分に合ったスタイルを見つけて、もっと読書を楽しみましょう。

出典:OECD 生徒の学習到達度調査2018年調査(PISA2018)のポイント−文部科学省・国立教育政策研究所
出典:平成30年度「国語に関する世論調査」の結果の概要−文化庁
出典:『僕らが毎日やっている最強の読み方』(池上 彰著/佐藤 優著、東洋経済新報社)
出典:『HELLO, DESIGN 日本人とデザイン』(石川俊祐、幻冬舎)

この記事を書いたライター

いづつえり

いづつえり

柑橘農家×ベーグル屋×ライター。「地方に仕事はない」という“常識“を自ら反証することを生きがいにしているパラレルワーカー。横浜出身、天草在住。

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