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予備校講師の吉田弘幸さん 「本質」を考える本、今こそ時間をかけて読もう(朝日新聞EduA) - Yahoo!ニュース

世界的に新型コロナウイルスの感染が広がり、全国で休校措置を延長したり、授業日や授業時間を減らしたりといった動きが出ています。EduAで連載を執筆いただいている方や教育に関わる識者の皆さんに「休校延長の今こそ読んでほしいお薦めの本」を紹介してもらいました。

話を伺った人 吉田弘幸さん 予備校講師

(よし だ・ひろゆき) SEGなどの予備校で物理の講師をつとめる。一時期、数学も担当。早稲田大学の物理学科卒業後、同大学院では量子宇宙論を研究。法学にも興味があり、10年ほど前に仕事を続けながら慶応義塾大学法科大学院に通う。著書に『道具としての高校数学』(日本評論社)など。

社会や科学に対するみなさんの視野を広げてくれる本を選びました。現在のような危機的な状況では広い視野から物事を判断できる力が大切です。時間はたっぷり与えられているので、ある程度時間をかけて読むべき本を選んだつもりです。また、図書館や書店に行くことが難しいかもしれませんので、すべて電子書籍が用意されているものにしました。

急に始まった休校期間が2カ月にわたります。先が読めずつらい日々を送っていると思いますが、いずれ収束します。その後、ずっと長く続くみなさんの未来を豊かなものにするために、様々な分野の本を読むなどして休校期間を有効に使ってください。

『こども六法』 弘文堂 山崎聡一郎(著)伊藤ハムスター(イラスト) 対象:小学校高学年

小学生も高学年になれば、自分の身近な世界だけではなく社会(まずは日本の社会)に興味を持ってほしいと思います。社会が円滑に動くための約束が法律です。本書を読めば、法律を通して社会の仕組みを知ることができます。

『生命とは何か 物理的にみた生細胞』 岩波文庫 シュレーディンガー(著)岡小天、鎮目恭夫(訳) 対象:中学生、高校生以上

量子力学の創始者の一人である偉大な物理学者が、物理学の視点から生命の本質を追求した名著です。生物現象だけではなく、自然現象全般を科学的に分析する態度を学ぶことができます。

『日本の思想』 岩波新書 丸山真男(著) 対象:高校生以上

この本が出版されたのは60年近く前ですが、当時の日本の課題は解決されないまま現代にも残っています。近代化しきれなかった日本の課題、と言えばいいでしょうか。4部から成りますが、論文や講演から集めたものなので独立に読むことができます。1部と2部がとっつきにくいので(著者自身が「あとがき」で書いています)、場合によっては3部から読んでください。

『白と黒のとびら オートマトンと形式言語をめぐる冒険』 東京大学出版会 川添愛(著) 対象:中学生、高校生以上

偉大な魔法使いに弟子入りした平凡な少年の話です。童話のような物語を読みながら情報科学、数学、認知科学の理論に触れることができます。出版社が「東京大学出版会」であるため中高生の目に触れる機会が少ないと思いますが、みなさんも十分に楽しむことができます。興味をもって読むことができた方には続編にあたる『精霊の箱』もお薦めです。

『はじめて学ぶ物理学 学問としての高校物理』 日本評論社 吉田弘幸(著) 対象:高校生以上

自著で恐縮です。休校が長く続き、受験生の方は不安が大きいと思います。この本は大学入試に向けて物理を自習できるように書きました。少しでも受験生の方の助けになればと思い選びました。入試まではまだ十分に時間があります。例題も解きながらゆっくり読んでください。

山下知子

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April 14, 2020 at 10:12AM
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