「日本の上空には空の水道が集中している」。そんな文章が『雨のことば辞典』(講談社、倉嶋厚監修)に載っている。台風、梅雨前線、温帯低気圧、雷雲、雪雲。四季を通じてそれらが通って大量の水を運んでくれる▼空の水道、あるいは空の給水車。そのおかげで国土は豊かな緑に覆われている。ただし「空の水道の配管は実に不安定」と同書にある。例えば、地球から見ればわずかな梅雨前線のズレが時に豪雨を、時には空梅雨をもたらす▼巨大な水道管の継ぎ目が外れてしまったかのような雨だ。九州に続いて岐阜や長野両県にも豪雨の被害が広がった。河川の激流、住宅地の濁流、泥土にまみれた家屋。住民がスマホで撮影した生々しい、さまざまな映像がテレビに流れる▼「あっという間に増水した」と被災者が身を震わせながらニュース番組で語っていた。映像を見ると、東日本大震災の大津波が思い出される。まるで津波被災地のようだ。気象庁によると、大雨は12日ごろまで続くという▼防災の専門家である河田恵昭さんは、避難指示や勧告が出ても、ほんのわずかな住民しか逃げない事実をデータで明らかにしている。「避難するという『災害文化』が欠けている」と河田さん。早めの避難こそが何より必要なのは言うまでもない。(2020.7.10)
2020年07月10日金曜日
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河北春秋(7/10):「日本の上空には空の水道が集中している」… - 河北新報
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