線香花火が日本で作られるようになって300年。福岡県みやま市にある「筒井時正玩具花火製造所」では、職人の技を活かした線香花火を製造しています。火薬、紙、ロウソク……材料はすべて、地元・九州産を使用。貴重な国産の線香花火です。
1本あたりに使う火薬は、わずか0.08グラム。100分の1グラム変わっただけで、燃え方に影響が出るため、火薬を入れる作業には細心の注意が必要です。専用の道具で紙に火薬を丁寧に盛り、糊を使わずに手作業で、紙をよって仕上げていきます。
火をつけてから、目まぐるしく変わっていく表情は、全部で4つ。
火の玉がだんだん大きくなる「蕾」
火花が咲き始める「牡丹」
激しく弾ける「松葉」
静かに舞い、やがて火玉が燃え尽きる「散り菊」
起承転結、4回変化するかどうかが職人の腕の見せどころです。その“よりかた”で、花火の持ちや咲き方が変わる線香花火。1本1本に緻密な手仕事が求められるため、慣れた職人さんでも1日に作れるのは400~500本ほどだと言います。
「私たちが常々思っていることは、子どもたちが、子どものうちに、楽しい花火で遊んでもらいたいということなんです。その子たちが親になって、またその子どもたちに伝えてもらえないと、文化は衰退していくと思っているんですよね。どこにも真似できないものを作りたい」と筒井さん。
最後にこんな思いも語ってくれました。
「今年はどこにもおでかけできずに、たくさんストレスを抱えている子たちもいるでしょうから、家族でぜひ線香花火をはじめ、日本の花火を楽しんでもらって、大人になるまでずっと、その思い出を大事に持ち続けてもらって、代々受け継いでいければいいなと思います」
日本の職人技術ならではの夏の風物詩、線香花火。花を贈るように、大切な人に贈ってみませんか?
<番組概要>
番組名:DUNLOP presents みらい図鑑
放送日時:毎週土曜13:55~14:00
パーソナリティ:吉田美穂
番組Webサイト:https://ift.tt/2Oiz3Xa
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August 16, 2020 at 11:00AM
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1本1本職人の綿密な“よりかた”で表情が変わる…「筒井時正玩具花火製造所」の線香花火 - マイナビニュース
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