
「僕、大学に行ってみたいと思っているんだけど」
私がそう言うと、母はこう答えた。「ダメとは言わないけど、お母さんが大学についていって、毎日は介助することはできないよ」
就職? 進学? 寝たきりの私
高校3年生のころの話だ。就職活動をするか、大学に進学するか、迷っていた。私は生まれつき「脊髄(せきずい)性筋萎縮症」という難病を罹患(りかん)している。子どものころから基本的に寝たきりの生活を送っていた。唯一、自分でできることと言えば、会話と左手の親指を1センチ動かせるのみだ。
「あと、大学に4年間通ったところで仙務には就職できるところはあるの?」
母は誰よりも私のことを分かっている。日常生活すべてにおいて介助が必要なことや、家から大学まで通うことのほかにも、教室移動や講義中のノート取り、テスト問題への記入など、学習面でも何かと介助が必要となる。その上、講義時間外には食事やトイレのサポートも必要になってくるだろう。
考えた末、大学進学はあきらめることにした。それは仮に上記のサポートを4年間、家族やボランティアさんですべて解決できたとしても、私には大学卒業後の「自分が働いているイメージ」というものを全くイメージできなかった。お金を払って授業を受ける立場でさえ、私は大学や行政に万全の状態で受け入れてもらえないのだ。だとすれば、次に働くというお金を受け取る立場になった場合、そんな私を雇いたいと思ってくれる会社が果たして存在するのだろうか。ふとそんな疑問も抱いた。
だが、大学進学をあきらめた一方、10年前の当時の私は淡くもこんなことを考えていた。「大学の勉強もオンラインで受けられる時代だったら良かったのになぁ」
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